ひだまりブログ

辛くない! スムーズな卒乳の方法

母乳を終える

赤ちゃんが生まれてから始まった母乳育児も、

やがて終わる時がやってきます。

赤ちゃんが美味しそうに母乳を飲んでいる姿は

とても幸せそうですよね。

そんな母乳育児の時期は、

長い人生からみたらほんの一瞬です。

赤ちゃんの成長と共に母乳の役割も終えます。

共働き世帯が増えているので、

仕事に復帰するために卒乳を選択する人もいるでしょう。



その他、事情があって母乳を止める選択をする人もいると思います。

母乳を止める方法というのは、いろいろあります。

ひだまり助産院では卒乳の相談もたくさん受けてきました。

しかし、皆さん「卒乳は辛くて大変そうで怖い、不安・・・」と話されます。

卒乳について不安を抱えている母親が多いので・・・

今回は、辛くなくてスムーズな卒乳の方法についてお伝えします!


卒乳と断乳の違い

卒乳と断乳は母乳を終えるという意味では同じですが、意味が違います。

まずは卒乳と断乳の意味を整理しましょう。

1 卒乳とは・・・赤ちゃん側が母乳を求めなくなり授乳が終了すること

2 断乳とは・・・お母さんが母乳を与えない選択をして授乳をやめること

卒乳と断乳について、どちらが良いのか?悪いのか?という議論は必要ありません。

どちらも間違いではないのです。

この先の説明は、断乳であっても便宜上「卒乳」という言葉でお伝えしていきます。

卒乳の適切な時期は?

卒乳を決めるのは、赤ちゃんと母親です。

一般的は風潮とか、他人の経験というのは関係ありません。

かつては「離乳食の完了する1歳から1歳半くらいには卒乳しましょう」

・・・と言われていた時期もありました。

しかし、現在は母乳を飲ませる時期に明確な期限は示されていません。

今は、赤ちゃんが飲みたいだけ継続してもよいと言われています。

したがって、3歳でも4歳でも飲みたいのであれば飲ませていても構いません。

ただし、母子がよいと思って授乳を続けていても、

外野から「まだ飲ませているの?」とか、「早く止めないと」と言われることもあるでしょう。

まあ、そんな意見はスルーしましょう。

卒乳の決定権の主役は「母子」です。

外野である他人に、母乳育児を止めるよう強制する権利はありません。

自信をもって決定して下さいね!

私の経験や、助産院として母乳育児相談をしていると

1才〜1才半前後には多くの母親は卒乳したいと考えているという印象があります。

卒乳とは、自分と赤ちゃんのタイミングで決めたのであれば、それがベストタイミングです。


母乳が止まる仕組み

まずは、母乳が止まる仕組みについて理解しましょう。

赤ちゃんが母乳を飲まなくなったり、母親が授乳を止めた場合には

乳房内に母乳が溜まって、乳房が張った状態になります。

母乳が乳房に長時間貯留するとFIL(乳汁分泌抑制因子)が働きます。

FILは母乳の生産にブレーキをかける役割があります。

授乳を止めると乳房が張って、自動的にFILが働くので母乳分泌が抑制されます。

これが、女性の体がもっている母乳を止める仕組みです。

卒乳は、この仕組みを利用して母乳分泌を抑制する方法です。

一般的に乳房を張らせた状態を3日程度キープすると、母乳分泌を抑制しはじめます。

卒乳する前の確認事項

卒乳を考え始めたら、以下の内容を確認してみましょう。

● 授乳を終えることに後悔はないか、決断出来ているか

● 理解のできる年齢になっていたら、子どもに言い聞かせてみたか

● 卒乳を決断したら夜に3日間ほど泣き続ける場合があるが、泣いてもよい環境や手伝いがあるか

● 母乳以外に栄養をしっかり取れる手段があるか

● 赤ちゃんの体調を優先する。風邪やインフルエンザ、嘔吐下痢症などはないか。

・・・これらを確認し、ベストな時期を決めましょうね。



卒乳をする方法

ここでは「ひだまり助産院的な卒乳方法」についてお伝えいたしますね。

実は卒乳方法は一つではありません。

指導する助産師によっても、様々なやり方があります。

どれも間違いではないので、ご自身が合う方法を採用して下さいね!

では、具体的に卒乳する方法です。

最終授乳をしたら、乳房を3日ほど張った状態をキープします。

授乳回数が多かったり、母乳分泌が多い人は、授乳を止めた場合、

数時間もすると、張って辛くなるでしょう。

乳房が張ったら、圧抜き程度の搾乳をして下さい。

乳房が張りすぎると、逆に乳腺炎を起こしてしまうので搾乳は必須です。

ネットに「乳房には触らないで」とか「お風呂に入らないで」とか書かれています。

搾乳しても、お風呂に入っても、母乳は止まるので安心して下さい。

女性の体には母乳を止める仕組みがあるので大丈夫!

搾乳の目安は「日常生活ができる程度の張りがキープする」です。

おっぱいが痛くて、赤ちゃんを抱っこ出来ない、腕が上がらない、などの状態は

乳腺炎を招いてしまう可能性が高いので危険です。

搾乳量ですが、人それぞれ母乳分泌量は違いますので、ご自分の体に聞いて下さい。

一般的な搾乳量が決まっているのではないので「日常生活ができる」を目安にします。

搾乳回数も「日常生活ができる」を目安にすると、1日何回してもいいです。

基本的に母乳は「乳房を張った状態をキープ」すれば止まります。

逆に、個人差があるので搾乳回数や量は決められません。

乳房が張って辛い期間は3〜4日が一番ピークでしょう。

ピークの期間を過ぎたら、乳房の張りは緩んできます。

乳房が熱く痛い場合には、冷やした方が楽であれば冷やしましょう。

冷えピタや保冷剤でもいいですね。

ピーク時に圧抜きの搾乳をしていた人も、

徐々に搾乳しなくても大丈夫になってきます。

乳房が緩んで楽になってきたら、そのまま過ごして下さい。

乳房に残っている母乳ですが、やがて分解されて吸収されます。

ひだまり助産院の卒乳ケア

ひだまり助産院の卒乳ケア回数は、通常3回で卒乳完了します。

卒乳までの期間は、最終授乳から約3週間で終えられます。

卒乳の依頼があったら、赤ちゃんの月齢、授乳回数、母乳量、離乳食の進みかたなど確認します。

そして、最終授乳日を相談します。

最後の授乳をして乳房が張ったら、圧抜き搾乳について説明します。

1回目の卒乳ケアは、最終授乳から3・4日後にします。

もしその前に痛くて辛かったら、早めのケアに変更します。

1回目のケアでは、乳腺が張って硬い所が楽になるように排乳します。

母乳を全部出すようなことはしません。乳房全体が楽になるような程度に留めます。

2回目のケアは約5~7日後にします。

2回目も辛い乳腺からの排乳だけで、緩んでいる乳腺は何もしません。

3回目のケアは10日〜2週間くらい空けて予約します。

3回目のケアでは乳房内に残っている母乳を全部排乳します。

ブレーキをかけながら車が止まるイメージで、同じように母乳もブレーキを外さずに止めていきます。

この流れで行うと、約3週間で卒乳できます。

まれに4回目の人もいますが、長くても1か月かかりません。

乳房が張って一番辛い時期は、無理はせず搾乳をしてもらうので楽に卒乳できます。

卒乳に時間がかかるケア

助産師のケアには違いがあります。

乳房を張った状態を3日間キープするのは同じでも

その後に全部排乳するケアをしてしまう助産師もいます。

せっかくブレーキをかけたのに、全部出してしまうと母乳は再び作られます。

張って、全部排乳して、また張らせて、全部排乳して、またまた張らせて、全部排乳して・・・

この繰り返しは、何度もブレーキを外すので、母乳を止めるのに非常に時間がかかります。

2~3カ月位かかる場合もあります。

何度も乳房を張らせることを繰り返すと、非常に辛いと思います。

乳房の専門家にケアを依頼する場合は、具体的なケア内容を確認するといいでしょう。

卒乳ケアは必要か?

卒乳するのに卒乳ケアは必要かどうかは、見解が分かれると思います。

私としては、しこりがない状態で乳腺が消退して違和感がないのであれば

乳房ケアは特に必要ないと思っています。

ただし、しこりや痛みが残る場合はケアを受けることをおススメします。

しこりを残したままにしておくと、乳がんと誤診される可能性があります。

痛みがある場合は、残存した母乳を排出することで楽になります。

上記の場合は、卒乳ケアを受けましょう。

「卒乳ケアを必ず受けないとダメ」という助産師もいるでしょう。

でも全然ダメな事はないのです。

世界中で母乳育児はしていますが、全ての母親が卒乳ケアを受けて卒乳している訳ではありません。

何もしないで授乳を終えている人のほうが圧倒的に多いでしょう。

人間の歴史を見ても、過去の人たち皆が卒乳ケアをうけていたという事はないですよね。

「乳房マッサージ」という概念すらない国もあります。

日本においても乳房マッサージが行われるようになった歴史は浅いです。

先にも述べましたが、女性には母乳が止まる仕組みがあります。

神様が作ったDNAに組み込まれている仕組みです。

助産師が介入しないと「母乳は終えられない」という事はないので不安にならないで下さいね。

私の卒乳方法

私も4人の子供を母乳で育てましたが、卒乳ケアを受けないで終えました。

お世話になった助産師から「しこりがなかったらそのままでいい」と言われました。

私の実体験からも、卒乳ケアは必須ではないと思っています。

私は卒乳と断乳の両方を経験しています。

私の卒乳は、徐々に授乳回数を減らしていきました。

子供は1才3か月位でした。

周りが授乳を終え始めていたので焦った気持ちもありました。

日中の授乳をミルクに置き換えて、寝かせつけと夜中の授乳が最後まで残りました。

次に寝かせ付けの授乳をミルクにしました。

ある程度慣れてきたら夜中の授乳を止めて、夜泣きした時にストローで水を飲ませて寝かせました。

卒乳は、こんな感じでした。

次は断乳ですが・・・

断乳をしたのは私が助産師学校に通うためで、子供が1才の時でした。

日中ミルクを飲むように仕向けていましたが、突如授乳を止めました。

子供は3日間泣き続けました。

泣く子を抱っこしながら心は痛みましたがあやし続けました。

断乳4日目になって泣くのを諦めて寝てくれるようになりました。

4人の母乳育児では乳腺炎を繰り返して辛い思いもしましたが

最後の子の授乳を終えた時には、嬉しさと寂しさを感じました。

卒乳後の乳房

妊娠中は乳房内の脂肪細胞は乳腺へと変化して、産後は乳腺が発達するので乳房は大きくなります。

授乳を終えた後の乳房は乳腺が縮小します。

豊満な乳房が一気に縮小するので、授乳を終えた寂しさと共に女性性の欠如を感じるかも知れません。

しかし、その縮小したオッパイは母乳で赤ちゃんを育てた証でもあります。

ご自分の頑張りを褒めて認めて下さいね。

乳房は縮小しても、しばらくしたら乳腺細胞が脂肪細胞に置き換わってきます。

乳房の膨らみが多少戻りますので、体に合ったブラジャーを付けて乳房の形を整えましょう!

助産院に卒乳ケアの依頼を頂いた母親には

私が経験した卒乳方法もお伝えしながら、卒乳のサポートをしております。

母乳育児を頑張った皆さんがやり切った思いで、スムーズに卒乳できますように(^_-)-☆