ひだまりブログ

「搾乳器で乳腺炎のしこりは取れる?」についてお答えします。

「しこり」について

授乳をしていると、乳房の一部が硬くなることはよくあります。

乳管から母乳が流れる状態ならば、赤ちゃんに授乳をしたらしこりは解消します

しかし、しこりが取り切れなかった場合は、ある日突然乳腺炎になることもあります。

ひだまり助産院では、たくさんの乳腺炎やしこりのケアをしてきました。


しこりがある母親からのよくある質問は

「搾乳器で搾ってみたらいいですか?」と聞かれます。


そして「搾乳器を使ったのにしこりが取れませんでした・・・」

・・・と話される人もいます。


母乳を出したらしこりが良くなるだろうと思う気持ちは分かります。

多くの母親が搾乳器としこりについて、分からなくて悩んでいるな~と思ったので


今回は、搾乳器についてと、

乳腺炎などでしこりができた場合の解決法をお伝えいたします。

しこり理由ができる

乳房にしこりができる理由は

乳管の狭窄・閉塞などの詰まりよって、乳房の母乳が排出しない事によって起こります。

簡単に言うと「乳管からの母乳が流れにくい」や「乳管閉塞」の状態です。

では、乳管が詰まりしこりになってしまう原因というのは何でしょうか?

●授乳回数が少ない、回数・時間を決めて授乳する

●授乳をとばす

●赤ちゃんの吸着が弱い、又は上手く飲み取れていない

●乳房への圧迫(ブラジャー、シートベルトなど)

●母親のストレス、疲労がある

・・・などが考えられます。


しこりができてしまったらショックですよね。。。(◎_◎;)

さらに悪化して乳腺炎になってしまったら、自分を責めてしまうでしょうね~~

でもでも、、、なりたくて乳腺炎になる人はいないので、

まずはご自分を責めずにいたわって下さいね。


乳腺炎は食べ物が原因だと思っている人が多いですが、エビデンスがはっきりしていません。

「乳腺炎ガイドライン2020」の乳腺炎の原因には

「特定の食べ物がヒトにおける乳腺炎のリスクであるというエビデンスはない」

・・・と明記されています。

未だに食べ物が原因と言っている助産師がいたら、情報のアップデートができていない人です。


食べ物だけを原因としてしまったら、本当の原因を見落としてしまいます。

根本解決から遠のいてしまいますので、本当に危険なことです。

乳腺炎は食べ物だけではないので、好きな物を食べることに対して罪悪感を持たないで

毎日の食事は美味しく召し上がって下さい!

搾乳器の仕組み

現在の搾乳器は複数のメーカーから電動・手動含め、各種販売されています。

どの搾乳器も原理は同じで

「乳房に搾乳カップを当てて、陰圧の力で母乳を引く」

・・・という方法です。


乳房に溜まった母乳を出すのが目的の機械です。

母乳分泌の仕組みである催乳反射を再現するようにできていますし

陰圧の調節かできるのでとても進化しています。

手で搾るよりも効率よく搾れるので、とても便利な育児グッズです。

しこりと搾乳器

しこりというのは、乳管が狭窄又は閉塞することによっておこります。

一方、搾乳器というのは陰圧で母乳を引っ張ります。

搾乳器の最大の特徴は「流れる乳腺からの母乳を引く」です。

逆に言うと、流れがない乳腺には何もできていないのです・・・

搾乳器は乳房にカップを当てているだけなので

詰まっている乳腺に対するアプローチが何もないのです。

つまりを開通しない事には、しこりを解決することは出来ません。

しこりを解決するには

では、しこりを解消するには、どうしたら良いのでしょうか?

「乳管の流れを良くする」ことが一番の対処法です。


流れを良くするための方法は3つあります。

●しこりオッパイを赤ちゃんにしっかり吸ってもらう

●助産師の乳房マッサージを受ける

●手で搾乳して乳管開通させる(手での搾乳、セルフケア)


この3つに共通しているのが、

「詰まった乳管を流す」です

ここが重要ポイントなのです!

詰まった所を流すには「乳頭・乳輪に対するアプローチ」が必要なのです。

赤ちゃんに授乳することも、助産師のマッサージも、手による搾乳も

詰まった腺の流れを作っています。


もし現在、しこりがあって困っているのであれば

セルフケアの動画を公開していますので、ご覧ください。

私の体験談

私は4人の母乳育児をしましたが、4人とも乳腺炎の繰り返しの授乳期間でした。

トータルして100回位は詰まったと思います。

私が育児をしていた約20年前は、搾乳器が今ほど高性能ではありませんでした。

しかも値段が高いので購入していませんでした。


ある日の夜、急にしこりができてしまいました。

赤ちゃんは、しこりがある方のオッパイは飲んでくれず・・・・

困り果てて、友人にお願いして21時過ぎに搾乳器を借りに行きました。

搾乳器を手にして必死に徹夜で搾乳しました。

すごく頑張って搾乳器で搾ったのですが、結局しこりは取れませんでした。

搾乳器を使う事で、乳輪・乳頭が痛くなってしまい断念。

諦めて手で搾乳することにして、頑張りました。

一生懸命手搾してから、寝ぼけている赤ちゃんに無理やり授乳をして

祝! 乳管開通☆彡

とても安堵しました。

徹夜でクタクタだったので、その後は寝ました(^_^)

結局、搾乳器ではなくて、手搾乳によって自力で解決することができました。

搾乳器を使ってみて分かったこと。

詰まった乳管は開通しないんだ。。。(◎_◎;)💦

このような経験を私もしました。

結論

「搾乳器でしこりが解決するのか?」についての私の個人的な見解は・・・

「ほとんどのケースで解決は難しい」です。

(乳管の詰まり方によっては、搾乳器で解決できることもあるかも知れませんが。。。)


ひだまり助産院では、しこりのマッサージの依頼をたくさん受けますが

詰また乳管をピンポイントでケアしても開通時時間がかかる事も多いです。

しこりの解決は、乳管からの流れを良くすることがポインをなので

乳頭・乳輪へのアプローチがある対策をしてみましょう。


自力で解決ができなければ、乳房の専門家に相談してみましょう。

しこりができたら、本当にブルーな気持ちになりますよね・・・

授乳を頑張っている皆さんが、楽しく育児出来ることを願っています。

お役に立てたら幸いです! 

それでは、また(^_-)-☆

■ オンラインで母乳育児相談ができます ■

ひだまり助産院では、Zoomを使ったオンラインで母乳、育児の相談が出来ます。

ご予約の手順は次の通りです。

  1. 予約カレンダーからご希望の日時を選択しメールアドレスなどを入力下さい。
  2. クレジット決済画面に移動し、決済が完了すると
  3. ZoomのIDとパスワードがメールで送られます。
  4. 予約した日時に、お悩みをすべて相談してスッキリして下さいね。