穏やかに飲まない
授乳をしていると、
赤ちゃんが母乳を穏やかに飲む場面だけではなく、
穏やかに飲まない状況にも遭遇します。
赤ちゃんが穏やかに飲まない状況を
「授乳拒否」や「授乳ストライキ」と言ったりします。
そんな時、多くの母親は困惑してしまいます。
嫌がるには、赤ちゃんなりの理由があるはずです。
今回は赤ちゃんが授乳を嫌がった時の対処についてお伝えいたします。
授乳拒否の徴候
授乳を嫌がっている赤ちゃんの様子は
●乳房を顔の前に近づけたら大泣きしてそっくり返る
●母乳を飲む時乳首を噛む
●飲みながら横や後ろに引っ張る
●顔を左右に振り「イヤイヤ」している仕草をみせる
●オッパイを叩く
・・・などあります。
授乳を嫌がる理由
授乳できないと、母親はとても困りますよね。
でも赤ちゃんは、母親を困らせようと思っているのでしょうか?
赤ちゃん目線になって考えてみましょう。
今まで飲んでいた母乳を拒否するというのは、
哺乳動物としては不可解なことです。
母乳だけで育ってきた赤ちゃんが授乳拒否をすることは
自らの命を絶つという「自殺行為」に等しいです。
生まれたばかりの赤ちゃんが、命を断とうとするでしょうか?
赤ちゃんは大好きな母親のおっぱいを拒否して
母親に悲しい思いをさせるとは考えにくいです。
赤ちゃんは言葉で自分の意思を伝えることは出来ません。
命をかけてまでして母親に伝えたいメッセージがあると推測できます。
乳房ケアを行っていると、授乳拒否と感じてい母親の乳房には
「乳管閉塞」や「乳腺炎の徴候」が見られることが多々あります。
授乳拒否の理由は赤ちゃんに聞くことが出来ないので
推察することしか出来ませんが・・・
おそらく、
乳管閉塞や乳汁うっ滞、乳腺炎などによる乳汁の変化や
母乳の流れがいつもと違うといことを知らせるために
命がけで知らせている行為が「授乳拒否」であると考えられます。
授乳を嫌がるのは、母親が気付いていない
潜在的なおっぱいのトラブルの可能性が高いです。
授乳拒否時の対処法
●抱っこしてあやしながら、落ち着かせる
●別の授乳姿勢を取ってみる、授乳姿勢を変えると飲むこともある
●穏やかに飲む側の乳房から飲ませて、途中でスライドして授乳する
●周りの刺激を刺激を取り除き、静かな環境で授乳する
●授乳前に乳頭乳輪をマッサージで柔らかくして飲ませる
●赤ちゃんが眠たい時に授乳する
・・・以上の方法を試してみましょう。
乳房トラブルの有無をチエック
授乳拒否がおこる理由は、乳房の状態に問題があるとお伝えいたしました。
多くの乳房ケアをした私の経験から、
流れが悪い乳管からの母乳の流れを整えて
うっ滞した乳汁を排乳し、しこりを解消したら
赤ちゃんはすぐに穏やかに飲むようになります。
なので、授乳を嫌がっている場合には
●いつも硬くなりやすい場所はあるか?
●乳房を奥からしっかり触診してうっ滞はあるか?
●乳頭・乳輪・乳房のどこかに痛いと感じる所があるか?
などをチエックしてみましょう。
どれかに当てはまったら、ぜひ乳房ケアを受けてみましょう。
しかし、ご自分で自覚していなくても
乳房ケアのプロが見るとトラブルを発見することが多々あります。
潜在的なトラブルを解決することが根本的な解決法なので
母乳育児相談の専門家に相談してみましょう。
おっぱいが不味い?
授乳拒否する様子を見て、周囲から
「おっぱいが不味いから、赤ちゃんが嫌がっている」
・・・という心無い言葉をかけられる人もいるでしょう。
なんて酷い言葉でしょう(T_T)
母乳は乳房内にうっ滞すると、成分が変化します。
乳汁内のナトリウム、カリウム、クロールが増加して
乳糖とカリウムが減少します。
したがって、いつもより塩味が強くなって、甘みが弱くなります。
赤ちゃんは他の知覚器官と同じく、味覚も高度に発達しています。
赤ちゃんが好んで飲むものを観察した結果、
微妙な味の変化の区別できており、舌で味わい分けています。
甘みが増すと喜びんで吸い
ごくわずかでも塩分や苦みがある液体に対しては不快感を示します。
うっ滞した母乳を飲む赤ちゃんは、味の変化を感じています。
不味いかどうかは、大人は味見をしていないので
「不味いおっぱい」と安易に言って母親を傷つけないようにしましょう。
授乳拒否を解決するには
授乳拒否には、乳房トラブルが潜在的にあります。
根本解決をするのは、乳房ケアを受けてみましょう。
しこりが無くなり、母乳の流れが良くなると
赤ちゃんは飲みやすそうに母乳を飲んでくれます。
授乳が楽になり、幸せな母乳育児が再開できます。
「おっぱいが嫌なら、授乳を止める!」と端的に考えるのではなく
まずは、専門家に相談してみましょう。
ひだまり助産院では、たくさんの母親の授乳拒否を解決してきました。
もし、悩んでいるのなら、気軽に問合せした下さい。
これからも、幸せな育児をサポートいたします。
それでは、また(^_-)-☆